華麗なる一族 第八回

思ってたよりずっと、鉄平は怖いぐらい強い人だ。「意志が強い」の意味は、第八回を見るまで全部間違ってた。鉄平の強さは、焼き入れされた鉄よりも上だ。そうじゃなかったら、雨のように涙が流したはず、「勝ってみせる」なんて断言できないはず、母親にあんな非情な問い詰めをしないはず。鉄平は、弱い人が好きじゃないよね。たとえ自分の母親や弟でも。でもこの人たちを解放させるのを使命として背負った。このためにも、自分がもっと強くならなければ。母親と銀平たちが弱い分、鉄平が倍以上に強くした。
鉄平を見たら、初めて、強い事はいい事ではないかもしれないと思った。
あんなに強い鉄平だから、弱い時は、顔を見せずに背中を向けてくれた。早苗に話す時、泣き声になる瞬間必死にこらえた顔は想像できます。この唯一の弱い時は、一番好きです。結局、一家ほぼ全員の涙を見たのに、鉄平の涙はこぼれませんでした。このまま最後までになるでしょうか、鉄平。鉄は、硬ければ硬いほど脆くなるものです。あんな結末を自分で選んだ鉄平の気持ちは分かった気がします。
残り二回、予告見ないで待ちます。